倫理上の問題!!社会福祉士の憤り

5月9日19時42分のNHK NEWS WEBでこんな報道がありました。

高齢者支援で契約に“倫理上の問題” 函館の社会福祉士を処分

本人の意思が十分確認できない複数の高齢者と財産の管理を代行する契約を結んだのは倫理上の問題があるとして、北海道社会福祉士会が函館市の社会福祉士を内部の規定に基づいて懲戒処分していたことが関係者への取材でわかりました。
身寄りのない高齢者などを支援するこうしたサービスをめぐっては、全国的にトラブルが相次いでいて、道社会福祉士会は「権利の侵害につながりかねない行為だ」としています。

【専門家「サービスの質を標準化を」】
社会福祉学が専門の同志社大学の永田祐教授は「身寄りのない高齢者の支援は、公的な施策がなく法的な枠組みもない状態だ。今、民間の事業者は玉石混交で勝手にそれぞれの考えでやっている」と指摘したうえで、「民間の事業者をきちんと監督するためにも、監督官庁を作ったり法令を整備したりしてサービスの質を標準化していくことが求められる」と話しています。

(以上一部抜粋)

3年前の契約について問題となっているようです。

詳細は省いていますが、北海道社会福祉士会が定めるガイドラインでは、トラブルになるのを避けるため契約者本人に判断能力があることを確認してから契約することとなっているが、それを証明するデータがなかった、というのが処分の理由のようです。

詳細は答えられないと北海道社会福祉士会は返答しているようで、その社会福祉士が法的にも不正となるようなことをしていたのか、その疑いがあったのか、それとも報道の通り倫理的問題だけで処分されたのか、疑問は尽きませんが、北海道社会福祉士会では2018年頃に会の資金を横領したという事件もあったようなので、厳しい判断をしているのかもしれません。

報道の中で専門家の意見として取り上げられているように、早急に監督官庁や法令の設置が必要であるのは間違いありません。

それに加え、成年後見制度をもっと利用しやすくするような取り組み、成年後見制度の利用対象とならないような方々への支援制度を整えることも必要と考えます。

身寄りのない高齢者に対しての支援では、判断能力有無だけが問題となっているわけではありません。

事業者側の問題だけでもなく、法的な支援整備も必要不可欠。

実際に支援を行なっている立場として、何とかならないかと憤るのは、「生活保護を受給できるほど困窮しているわけではないが、年金だけでは施設入所して生活できるほどの資金能力がない」場合です。

すぐに比較的低料金の施設に入れるわけでもなく、判断能力もあるので成年後見制度を利用できない、しかし、資金がないから民間の終身サポート事業も利用できない、と言ったように八方塞がりになるケースは少なくありません。

成年後見制度を利用したとしても、補助、保佐の判定だと、緊急時の対応もしてもらえないこともあり施設側としては契約できない、などなど・・・。

各種ガイドラインがあるものの、問題点は数えあげればきりがありません。

民官が協力して、これらの問題に本気で取り組まなければ「身寄りのない高齢者支援」に明るい未来はないように思えます。

私の仲間には、このような問題に取り組むために、マクロ的にソーシャルワークを展開している社会福祉士もいます。

私は力不足でミクロ的なソーシャルワークしかほとんどできていませんが、マクロ的なソーシャルワークを展開している仲間を応援することや協力することはできます。

ソーシャルワーカーだけではありませんが、協力して問題に取り組んでいく必要を再度感じさせられる報道でした。

前回は私がお話をさせていただきましたが、今回は共同代表:株式会社ファインの茶屋元さんに、地域包括支援センターや社会福祉協議会との連携についてお話ししていただきます!

私も常々、社会福祉協議会や地域包括支援センターと連携させていただいております。

参考になる話が聞けると思いますので、ぜひご参加くださいね〜🎵

副代表を務めております「庄内終活を考える会」続々と専門職の仲間が増えております!

横断的で重層的な相談体制が整ってきておりますよ〜🎵

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社会福祉士ながおか事務所では、終活支援、身寄りのない方々の支援、死後事務委任サービスに力を入れて参ります!!!

昨年中、多くの方々をお見送りさせて頂き、死後事務を執行させて頂きました。

そこで感じたのは、終活や死後事務を準備しておくのは本当に大切だということ!

死後事務というのは、ご本人が亡くなった後のアレコレです。

わかりやすい例でいうと、「お葬式」「納骨」等葬儀社さんやお寺様も関わること、「死亡時に入所していた施設や病院の支払い、引き払い」「水道・電気・ガスなどライフラインの残った支払いと解約」「クレジットカードの解約」「携帯電話・スマートフォンの解約と支払い」「年金の停止、場合によっては返納」「保険の解約」「賃貸物件の解約・解約・引き払い」などなどなどなど・・・・・。

数え上げればキリがないほど。それに、事前にしておいた方が良い準備もたくさんです!それが終活になります!!

これらは、息子さんや娘さんなどが全てをやってくれるのがこれまでは普通でした。

しかし、経験した方はお分かりだと思いますが、実にお金と時間と手間がかかるものです。

ましてや、息子さん等ではなく、他親類の方に頼まざるを得ない方、誰に頼めるのかわからない方、誰にも頼ることができない方、親族に頼りたくない方・・・。

現在は様々なパターンが見られるようになりました。

縁起でも無い話ですが、人間はいつお迎えが来てもおかしくはありません。

その最後の時を考え、自分のお金で自分の力で準備しておくことは自分自身にとって大切であり、残された方にとっても大切なことです。

先を見据え、今のうちから終活を始めてみませんか?

誰にも頼ることができない方(お身内がいない方)、最後の時を親類に頼らざるを得ない方、子供達に負担をかけたくないと考えている方、一度当事務所にご相談ください!!

社会福祉士として、生涯に寄り添いご支援させて頂きます!!

そして、最近多いご相談は、ご遺族の方からの死後事務のご依頼です。

何も準備をしないまま、独り身の方が突然亡くなってしまう。そうすると、残された親族に連絡が行くことになります。その親族は普段から仲が良く、頻繁に行き来するような間柄だと良いのですが(それでも経済的には相当の負担を負わせることに・・・)、疎遠だった親類などでは対応に困ってしまい、当事務所に連絡が来る・・・という例も多いです。

ご遺族からのご依頼には、喪主代行・葬儀代行として対応させて頂きますが、ご本人との契約書が存在しないので、対応できないことが多くなってしまいます。

ですので、繰り返しになりますが、身寄りのない方や亡くなった後自分の面倒を見てくれるのが誰かわからないという方(遠い親類に連絡が行くことになる方)は、ご相談ください!!

何事も事前の準備、大切ですよ!!